おいでよ金石
アルパイン設計事務所は石川県金沢市の海に面した金石という町にあります。
江戸時代には北前船の寄港地として栄えていたそうですが、今では寂れた漁師町となりました。
主な産業の一つは漁業で、近くに香箱ガニの良い漁場があるらしく「かないわ香箱」というブランドで
売られています。
昔は材木を取り扱う商店も多く、現在でも割り箸を製造する工場が残っています。
そういえば金石本社の大家さんは昔は材木屋さんだったような気がします。違っていたらすみません。
金沢西警察署の隣に鳥居がたっており、その横の細い道を進むと大野湊神社があります。
境内には能舞台があり、5月の例祭では神事能が奉納されます。
また夏のお祭りではお神輿が町中を練り歩きます。お神輿の通る道沿いの家では洗濯物は
片づけなくてはいけません。
お祭のクライマックスではバスターミナルの付近で悪魔祓いの舞が披露されます。


大野湊神社のそばには、廻船問屋として富を築いた金石出身の豪商の銭屋五兵衛の記念館があります。
晩年、河北潟干拓事業で魚が大量死する事故が起こり、毒を流した疑いをかけられて投獄されてしまい
そのまま獄中で亡くなってしまったそうです。
家名断絶となってしまったので当時の屋敷は残っていませんが、記念館の隣には往時の住まいを再現した
銭五の館があります。
金石ならでは、というわけではありませんが、石川県の中でも限られた地域にしか無いものと言えば
ふぐの子の糠漬けです。
全国的な知名度とかインパクトではふぐの子の糠漬けが有名ですが個人的には身の方が好きです。
ごはんのお供に最適です。金沢市内のスーパーではだいたい買えるはずです。
昔は作っているお店もたくさんあったみたいですが徐々に減ってきているそうです。
金石だけでは少し物足りないかもしれません。そんな時は隣の大野町もおすすめです。
醤油の生産が盛んな地域で醤油とか味噌とか買えるお店もあります。
醤油蔵を改装したカフェもあってカフェ巡りをするのも楽しいかもしれません。
からくり記念館では江戸時代の発明家の大野弁吉の業績を紹介している施設です。
からくり人形の実演が行われる時間もあるので事前に確認してから行くとより楽しめると思います。
観光というとちょっと大げさかもしれませんが、散歩を楽しむくらいの気軽な気持ちで訪れてみてはいかがでしょうか。

T.S