第15回 : Y さん 設計経験6年
機械・プラント製図 技能検定 2級
◆ 設計の仕事をしたかった
当初から設計の仕事をしたかったが、なかなかその機会が無かった。
大学を卒業して最初に就職したのはブルドーザやフォークリフトの運転席を設計・製造する会社だったが、設計ではなく購買や出荷を行う部署で伝票発行や梱包作業などを担当。
そこでは、設計ではないが、業務改善のためのソフウェア(マクロ)をC言語で作成するなどした。
それでもなかなか設計の仕事をさせてもらえず、技術系の人材派遣会社に転職。
◆ 会社は替わるが、設計は継続
派遣会社から派遣された会社は工作機械の設計・製造をしているところで、最初はマシニングセンターの組立てを行う。
その後、別の産業機械を設計・製造する会社でコンベアでの搬送装置の設計をさせていただく。
初めての設計で戸惑うことも多かった。
板金部品が多く、寸法公差も入れなくてよいし、もちろん表面性状の指定も必要ない。
寸法の入れ方は中心振り分けはNGで、片側から寸法を追うのが規則となっていた。
その後、事情で派遣会社を替わり、行ったところは以前の工作機械メーカ。
そこではワークの固定治具やその周辺装置、およびカバーなどの設計を行う。
ところが、その派遣会社がやめてしまったので、アルパイン設計に入社し、現在も同じ仕事を継続している。
◆ 昇降リフターの抵抗器の選定を間違える
失敗談では、産業機械の設計の中で総重量5tくらいの昇降リフターがあり、それに使用する回生ブレーキの抵抗器の選定を間違っていたことがある。
グラフから値を読み取って選定するのだが、グラフの見方が間違っていたためで、危うくブレーキが効かないことになるところだったが、幸い製造前に指摘され、急遽修正対応した。
その他、凡ミスでシリンダの細目ねじを並目ねじで指定しまい、再製作になったことなどがある。
◆ 検図での指摘が多すぎて、心が折れそうになる
また、辛かった思い出としては、図面を書き始めたころ、まだ慣れていないところに検図での指摘が多くあり、修正箇所が多くて心が折れそうになったこと。
寸法抜けや指示抜けをはじめとし、形状や構造まで指摘されるような状況。
でも今思うと、これらの指摘がその後の設計に大いに役立っていると感じる。
◆ 設計経験を重ね、知識の幅を広げたい
自分としては、まだまだ設計の経験が少ないと感じており、多方面に設計の幅を広げて知識を広げて行きたい。
そして、現在は研磨装置のカバー設計をしているが、そのうち装置自体の設計もできるようになりたいと思っている。